で?っていう備忘録

再開です。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大きいほうが読みやすいし書きやすいな

文字サイズを変えるとどうなるかを試してみることにします。 「お亡くなりになられる」は接尾語「御」と婉曲動詞「亡くなる」と尊敬の助動詞「られる」と三つも敬い尊ぶ語がくっついてて、慇懃無礼じゃないか、過剰包装じゃないか「亡くなられる」でよくない…

「『眠る男』が勝ち取った「強さ」を『ワラッテイイトモ』はどうして手に入れられなかったのか?」への前置き2

(先々週のつづき。筆者は執筆前に『日本文壇史』(伊藤整)を読み、強い感銘を受けています。第二章に出てくる「幸徳秋水」がすごく愛くるしい。彼は文系大学ならどこにでもいそうな愚痴り屋で夢見がちで感傷的な文学青年で、彼を取り巻く若い「社会主義者…

「『眠る男』が勝ち取った「強さ」を『ワラッテイイトモ』はどうして手に入れられなかったのか?」への前置き

「ワラッテイイトモ」(K・K作 2003年) キリンアートアワード2003に応募された作品。内容と手法の卓抜さから当時の選考委員に驚愕・絶賛されたものの、著作権法等への抵触が考慮され、本作のために新設された審査員特別優秀賞を受賞、上映会でも…

卒論題目候補

・「1909年は日本文学史に何をもたらしたのか」 (太宰治、大岡昇平、埴谷雄高、中島敦、松本清張、講談社がそれぞれ活躍した「場」、時代のスケッチ。前後世代との「つながり」をgraphwizで素描。) ・「1902年が日本文学史へ与えた影響の考察」 (…

「紋切り型化するカジュアル」

チェルフィッチュの公演の感想を書こうと思ったのに、 さっき見たら、あらかたのことはもう「偽日記」に書かれてしまっていたのだった。観劇当夜に、観劇中に思い浮かんだことを、これだけまとまった言葉に出来るということは、相応の集中力を会場に持ち込ん…

おととい観た公演の感想を書くための下準備

押入れを探したら、こんな原稿が出てきた。いつだかにレポートとして書いたやつだ。 『フリータイム』と、『私率イン 歯ー、または世界』と、もう一作を並べて論じたものの一部。 『フリータイム』を読み直すと、チェルフィッチュという劇団および劇作家岡田…

さっきまでぼくたちが観ていた『わたしたちは無傷な別人であるのか?』のこと。(3・9に追記)

書き出しに迷ったからぜんぶ書いておくことにする。 ・私は、『わたしたちは無傷な別人であるのか?』を、チェルフィッチュの、公演を、観てきました。 ・チェルフィッチュの、『わたしたちは無傷な別人であるのか?』を、観てきた。すげかった。あと二日で…

そのうち『マイケル・K』と『slow man』の紹介をがっつり書くためのメモ

この小説に出てくる「事件」や「出来事」や「人」は、ひたすらに歩き続ける主人公のもとへ、次から次へとやって来ては去り、やって来ては去っていく。そうして二度と同じ地点へ同じようには還ってこない。 主人公マイケル・Kが体験するのは、肉親の病、突然…